朝起きてから何時間経っても目が覚めない日。
パソコンに向かっても、何をしようとしても、集中できないので、目を覚まそうとコーヒーを飲んだりしてみる。
それでも目がはっきりとしないので、マッサージ用クッションに横たわってみる。
目を閉じていろんなことを思う。
どれだけの時間が経ったのだろう。
目を開くと、真っ白な天井が目に入ってきた。
そのままずっと天井を見ていたら、父のことを思い出した。
入院中の父は、こんな景色をずっと見ていたのだろう……
辺りからは車の走る音、人の声……普通に日常が動いていることを感じる。
あちこち点滴やチューブで繋がれた身体を起こしてまで、窓の外の景色を見たがった気持ちが何だかわかる気がした。
身体のためだと、ただただ天井を見つめる日々。
父の見ていた天井には、いろんな思い出や退院してからの夢や希望もいっぱい映っていただろう。
そんな父の気持ちをわかってあげていただろうか……
そのとき何が大事で、どうしてあげたら、父が一番笑ってくれただろう。
お見舞いにくる人たちを逆に笑わせていた父。
今、父と話すことはできないけど、日常のふとした瞬間に父のことを思い出す。
きっと今の私に必要なものをそっと伝えてくれようといつもそばで見守ってくれているのかもしれない。
普段、外を歩いていて空を見上げることはよくあります。
でも家の中にいて天井をずっと見ていることはほとんどありませんでした。
天井しか見れない状況の人もいるのだなぁと改めて思った朝です。
みなさんの天井に映る心の景色もきっと大切なものだと思います。